「謙虚な人」と「謙虚なフリをする人」を見分ける方法
目次
「謙虚な人」と「謙虚に見える人」の決定的な違い
婚活をしていると、プロフィールや初対面で「謙虚そうな人だな」と感じることってありますよね。「相手に合わせます」「私なんて大したことないので」「〇〇さんのおかげです」といった言葉を使う人。一見すると、とても好印象に映ります。
でも、結婚相談所のカウンセラーとして長年多くの会員様を見てきた中で、気づいたことがあります。それは、表面的に謙虚な言葉を使う人が、必ずしも本当に謙虚な人とは限らないということです。
本当に謙虚な人というのは、自分の意見は持ちながらも、他者の意見を素直に聞き入れることができる人です。「自分が絶対に正しい」とは思わず、柔軟に考えを変えられる人。相手の時間や労力を尊重し、感謝の気持ちを行動で示せる人です。
一方で、謙虚に「見える」だけの人もいます。こういう方は、言葉では「ありがとうございます」「私なんて」と言いながら、実際の行動では自分の意見を絶対に曲げません。アドバイスを求めておきながら、それを受け入れない。表面的には相手を立てているように見えて、実は自分の都合を優先している。
この違いは、婚活の初期段階では見抜きにくいんです。でも、交際が進むにつれて、必ずボロが出てきます。結婚生活では、二人で決めなければいけないことが山ほどあります。住む場所、お金の使い方、子どものこと、親との関わり方...。そんな時に、表面的な謙虚さしか持っていない人は、結局「自分のやり方」に固執してしまうんです。
謙虚さって、言葉じゃなくて態度に現れるものなんですよね。本当に謙虚な人は、過度に卑屈にもならないし、自分を必要以上に低く見せることもしません。ただ自然体で、相手を尊重できる。そういう人こそが、長く良い関係を築ける相手なんです。
婚活では、相手の「言葉」だけでなく「行動」を見ることが大切です。そして自分自身も、本当の意味で謙虚でいられているか、振り返ってみることが必要だと思います。
「受け身攻撃的」という厄介なタイプ
結婚相談所で活動していると、時々出会うのが「受け身攻撃的(パッシブ・アグレッシブ)」なタイプの方です。この言葉、聞いたことがありますか?
受け身攻撃的というのは、表面的には従順で協力的に見えるのに、実際には自分の不満や要求を間接的な方法で表現する人のことです。直接的に文句を言ったり要求したりせず、遠回しに相手を困らせたり、罪悪感を抱かせたりする。そういうコミュニケーションスタイルを持っている人を指します。
例えば、こんな経験はありませんか?デートの場所を「どこでもいいよ」と相手に任せておきながら、いざ行ってみると「ここ、ちょっと期待してたのと違うな」とぼそっと言う。約束の時間に遅れてきて「道が混んでて...まあ、僕が早く出なかったのも悪いんだけど」と言いながら、どこか不機嫌そう。
あるいは、親切にしてもらっても素直に喜べず「そんなに気を遣わせちゃって申し訳ない」と言いながら、実はもっと何かを期待していて、それが満たされないと被害者ぶる。こういう人、意外と多いんです。
このタイプの人が厄介なのは、攻撃性を「謙虚さ」や「遠慮」という形で隠しているからです。本人は自分が攻撃的だとは思っていません。むしろ「自分は控えめで相手に合わせている」と思っている。でも、一緒にいる相手は常に気を遣わされ、疲弊していきます。
実はこういう人たちの多くは、精神的に弱い部分を抱えているんです。自己肯定感が低く、傷つくことを極度に恐れている。だから「攻撃は最大の防御」とばかりに、先に相手を攻撃することで自分を守ろうとするんです。直接的な攻撃ではなく、遠回しに、分かりにくい形で。
アインシュタインはこんな言葉を残しています。「弱い人は復讐する、強い人は許す、賢い人は無視する」。まさにその通りだと思います。本当に自立していて自己肯定感が高い人は、些細なことを言われても動じません。でも、精神的に弱い人ほど、小さな指摘や意見に過剰に反応し、何かしらの形で「やり返そう」とする。それが受け身攻撃という形で現れるんです。
「何が言いたいのか分からない」「言ってることとやってることが違う」「いつも機嫌を伺わないといけない」...こんな風に感じさせる人は、受け身攻撃的な傾向があるかもしれません。
婚活では、こういうタイプを早めに見抜くことが大切です。そして、もし自分自身がこういう傾向を持っているなら、正直に自分の気持ちや希望を伝える練習をすることが必要です。
遠慮や謙虚さは美徳ですが、それを盾にして自分の本音を隠し続けるのは、結局のところ相手への不誠実さにつながります。本当に良い関係を築きたいなら、素直なコミュニケーションが何より大切なんです。
プロのアドバイスを聞けない人の末路
結婚相談所のカウンセラーをしていると、時々こんな会員様に出会います。「アドバイスをください」と言いながら、いざアドバイスすると全く聞き入れない人です。
ある女性会員様のお話をしましょう。婚活プロフィールの作成で、ご本人が長文の自己PR文を書いてこられました。A4用紙びっしり2ページ分。趣味のこと、仕事のこと、家族のこと、これまでの恋愛観、結婚後の理想の生活...すべてを詰め込んだ文章でした。
「もう少しポイントを絞って、読みやすくしませんか?」と提案すると、「でも、削ったら私のことが伝わらないと思うんです」と。プロフィール写真も、笑顔が少し硬い印象だったので「もっとリラックスした表情で撮り直してみましょうか」とお勧めしたのですが、「この写真、友達に選んでもらったので、これがいいんです」と譲られませんでした。
こういう方に共通しているのは、相談しているようで、実は承認を求めているだけということです。「これでいいですよね?」という確認がほしいだけで、本当に改善する気はない。自分のやり方が正しいと信じていて、プロの意見よりも自分の感覚を優先してしまうんです。
もちろん、最終的に決めるのは本人ですから、私も強制はしません。「分かりました。ご本人が納得される形で進めましょう」とお伝えして、その通りに活動を始めていただきました。
でも、結果はどうだったか。数ヶ月経っても、お見合いの申し込みはほとんど来ませんでした。その方も自分から積極的に申し込むことはなく、「なかなか良い人がいなくて...」とおっしゃっていましたが、結局退会を選ばれました。
カウンセラーとして心残りがあるかって?正直、ありません。なぜなら、その方は自分の選択として、その道を選んだからです。私はできる限りのアドバイスをしました。でも、それを受け入れるかどうかは本人の自由。大人には、自分の選択に対する責任があります。
婚活って、ある意味で「自分を客観視する」作業でもあるんです。自分では気づかない魅力もあれば、自分では気づかない改善点もある。だからこそ、第三者のプロの目が役に立つんです。
でも、それを受け入れられない人は、結局同じところをグルグル回り続けることになります。「なんでうまくいかないんだろう」と悩みながら、変わることを拒否する。これでは、どんなに時間をかけても結果は出ません。
もしあなたが婚活中で、カウンセラーや友人からアドバイスをもらったら、一度素直に受け止めてみてください。「でも」「だって」と反論する前に、「そういう見方もあるんだな」と考えてみる。それだけで、婚活の成功率は大きく変わってくるはずです。
境界線を踏み越える「丁寧な」人々
「謙虚で丁寧な人」だと思っていたのに、実は相手の境界線をどんどん踏み越えてくる...そんな人、あなたの周りにいませんか?
ある男性会員様のエピソードです。面談でお越しいただくことになり、お時間を指定したところ「少し早く来てもいいですか?仕事が早く終わるので」と連絡が。「何時頃を考えていますか?」と聞くと「1時間くらい前に着きそうです」とのこと。指定した時間より1時間も早いのですが、「少し早く」という言い方をされました。
当日、予定より1時間早くいらっしゃいました。お茶を出すと「ありがとうございます。実は昼食をとる時間がなくて...何か軽く食べられるものってありますか?」。事務所に常備していたお菓子をお出しすると、「助かります!もう少しいただいてもいいですか?」と次々に。
面談後のフォローで「当日はお腹を満たしてから来ていただけると助かります」とお伝えすると、「すみません、でも助けていただいて本当に感謝してます」と言いながら、「でも、あのビスケット、ちょっと古くなかったですか?」と一言。
この一連のやり取り、どう思いますか?
表面的には「お願いします」「ありがとうございます」と丁寧に言っています。でも実際には、相手の時間や労力を当然のように奪っているんです。しかも、それを指摘されると感謝を示しながらも、さりげなく文句まで言う。
こういう人は「自分は丁寧に頼んでいる」「感謝もちゃんと伝えている」と思っているかもしれません。でも、本当に相手を尊重している人は、こんな風に相手の領域を踏み越えたりしません。
境界線って、目に見えないものです。時間の約束、お金の貸し借り、プライベートな質問、身体的な距離感...いろんな場面で存在します。そして、健全な人間関係を築くためには、この境界線を尊重することが何より大切なんです。
でも、境界線を踏み越える人は、「丁寧な言葉」を使うことで、それをカモフラージュしています。「すみませんが」「もしよければ」「ちょっとだけ」...そんな枕詞をつければ、どんな要求も通ると思っている。
婚活でも、こういうタイプには要注意です。最初は「気が利く人だな」「遠慮がちで可愛らしいな」と思っても、だんだんと要求がエスカレートしていきます。そして、断ると「そんなに言わなくても...」と被害者ぶる。
もしあなたが誰かとお付き合いしていて、相手の「お願い」に違和感を感じたら、それは境界線を踏み越えられているサインかもしれません。丁寧な言葉に惑わされず、自分の感覚を信じてください。
そして、自分自身も気をつけたいですね。「丁寧に頼めば大丈夫」ではなく、本当に相手の立場を考えた上でお願いしているか。常に意識していきたいものです。
本当に謙虚な人はこう振る舞う
ここまで、「謙虚に見えるだけの人」の特徴をたくさんお話ししてきました。では、本当に謙虚な人とは、どんな人なのでしょうか?
本当に謙虚な人は、まず自分の意見を持っています。意外かもしれませんが、これが大事なポイントです。何でもかんでも「どっちでもいいです」「お任せします」と言う人は、謙虚なのではなく、ただの優柔不断か、責任を取りたくないだけかもしれません。
本当に謙虚な人は、自分なりの考えや価値観を持ちながらも、「でも、相手の意見も聞いてみよう」「自分が間違っているかもしれない」という柔軟性を持っています。だから、アドバイスを受けた時に素直に「そういう見方もあるんですね」と受け止められる。自分の考えに固執せず、より良い方法があれば変えられる。これが本物の謙虚さです。
それから、本当に謙虚な人は相手の時間や労力を尊重します。「この時間に来てください」と言われたら、勝手に1時間も早く来て相手の予定を狂わせたりしません。「ちょっとだけ」と言いながら、相手に負担をかけ続けることもしません。感謝の気持ちを言葉だけでなく、行動で示せる人です。
また、本当に謙虚な人は卑屈になりません。「私なんて...」と必要以上に自分を下げることはしないんです。なぜなら、過度な卑屈さは、実は相手に気を遣わせる行為だから。「そんなことないですよ」とフォローさせる構造を作ってしまうんです。
本当に謙虚な人は、自分の価値も相手の価値も同じくらい大切にします。対等な関係を築ける人なんです。
そして何より、本当に謙虚な人は責任を取ります。うまくいかなかった時に、他人のせいにしたり、環境のせいにしたりしません。「自分にも改善できる点があったな」と振り返れる。だからこそ、成長していけるんです。
ここで大切なことをお伝えしたいのですが、本当に謙虚な人というのは精神的に強い人なんです。自己肯定感がしっかりしているから、他人から何か言われても必要以上に傷つきません。だから、復讐したり、やり返したりする必要がない。些細な指摘を受けても「そういう見方もあるな」と受け止められる余裕がある。
逆に言えば、些細なことで攻撃的になる人、被害者ぶる人、遠回しに相手を責める人は、実は内面が不安定で弱いんです。自分を守るために、先に相手を攻撃する。「攻撃は最大の防御」という言葉がありますが、まさにそれを無意識にやっているんですね。
前述した通り、アインシュタインが遺したといわれる「弱い人は復讐する、強い人は許す、賢い人は無視する」という言葉。婚活でも人生でも、この言葉は真実だと思います。本当に強い人、自立している人は、わざわざ相手を攻撃したり、やり返したりしません。受け流せる心の余裕があるんです。
婚活でも、結婚生活でも、こういう本物の謙虚さを持った人との関係は、とても心地よいものです。お互いに尊重し合い、一緒に成長していける。意見が違っても、話し合いで解決できる。そんな関係を築けます。
逆に、表面的な謙虚さしか持っていない人との関係は、最初は良くても、だんだん疲れていきます。言葉と行動が一致しない。本音が見えない。気を遣ってもそれが当然だと思われる。そんな関係では、長続きしません。
もしあなたが今、婚活中なら、相手を見極める時にこう問いかけてみてください。
「この人は、言葉だけじゃなく行動でも謙虚さを示しているか?」
「アドバイスや意見を素直に聞き入れられる柔軟性があるか?」
「私の時間や気持ちを、本当に尊重してくれているか?」
そして、自分自身にも問いかけてみてください。
「自分は本当の意味で謙虚だろうか?」
「表面的な言葉だけで、謙虚さを演じていないだろうか?」
「相手の意見を素直に聞けているだろうか?」
本物の謙虚さは、磨いていけるものです。完璧である必要はありません。でも、意識することで、少しずつ変わっていけます。
そして、本物の謙虚さを持った人同士が出会えた時、そこには本当に素敵な関係が生まれるんです。それこそが、婚活の一番のゴールだと、私は思っています。

