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「割り勘ハラスメント」論争に、婚活カウンセラーが思うこと――奢る男性と、割り勘するつもりの女性がモテる理由

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デート代の割り勘論争を解説

デート代の割り勘論争を解説

「割り勘ハラスメント」論争に、婚活カウンセラーが思うこと

奢る男性と、割り勘するつもりの女性がモテる理由

SNSを見ていると、時々こんな言葉が流れてきます。

「割り勘ハラスメント」

「デート代を奢らない男はナシ」

「奢ってもらって当然という女はおかしい」

「1円単位まで割り勘する男は器が小さい」

 

数年前から繰り返されてきたこのテーマが、また新しい形で盛り上がっているようです。コメント欄を見ていると、「男性は奢って当然」という意見と、「今どき奢れという方がおかしい」という意見がぶつかり合い、どちらの立場の人も、それぞれ譲らない主張を続けています。福岡でテニシアという結婚相談所を運営し、日々20〜30代の婚活男女とお話しさせていただいている立場として、今日はこの「デート代論争」について、私なりの考えをお伝えしたいと思います。

婚活中の方が見られるポイント

先に結論からお伝えします。

私は、「奢る男性」と「割り勘するつもりでいる女性」はモテる、と感じています。

ただし、これは「男性は奢れ」「女性は自分で払え」という単純なルールの話ではありません。むしろ、金額の話の奥にある「相手にどう向き合っているか」という部分こそが、婚活において本当に見られているポイントだと思うのです。

数字や条件だけでは測れない部分にこそ、良いご縁につながるヒントがある。テニシアが日頃から「サポートの質」を大切にしている理由も、まさにここにあります。順を追ってお話しします。

目次

    SNSの論争は、いつも極端な二択になりがち

    「男性が奢るべきか、割り勘にすべきか」という話題は、SNSでは驚くほど盛り上がります。しかも、いつも二択に収束しがちです。

    「男性が全額払うのが紳士」

    「今どき男女平等なんだから割り勘が普通」

    「奢ってもらって当たり前という女性は図々しい」

    「割り勘を強いる男は器が小さい」

    実は価値観は「三分化」している

    どちらの立場にも、それぞれの言い分があります。実際、2026年にオーネットが25〜34歳の独身男女373人を対象に行った調査でも、初デート時の食事代の支払いに対する考え方は、「男性が支払うことが基本」「割り勘が基本」「時と場合による」の三つにほぼ均等に分かれており、価値観そのものがすでに一つに定まっていないことが分かります。つまり、「今の常識はこう」と言い切れるものではなく、相手によって前提が違って当たり前、というのが実態なのです。

    大切なのは金額より気持ちのやり取り

    だからこそ私は、「奢るのが正解」「割り勘が正解」という結論の出し方自体に、あまり意味がないと思っています。大切なのは、金額の負担割合ではなく、その場でどんな気持ちのやり取りが生まれているか、ではないでしょうか。

    「自分の経験がすべて正しい」という罠

    SNSの議論は、どうしても「自分の経験がすべて正しい」という前提で語られがちです。奢ってもらえなかったことに傷ついた経験がある人は「奢らない男は思いやりがない」と主張しますし、割り勘を求めて不機嫌にされた経験がある男性は「奢って当然という女性は自立していない」と主張します。どちらの経験も、その人にとっては真実です。しかし、それを「全ての男女に当てはまるルール」として広げてしまうと、話は一気にこじれていきます。

    「奢ってもらえると思っていたのに割り勘だった」は、自分で期待値を上げているだけかもしれない

    婚活のカウンセリングをしていると、こんなお話をよく伺います。

    「お相手はいい方だったんですが、割り勘だったので、正直ちょっと冷めてしまいました」

    その気持ち自体を否定するつもりはありません。「男性にリードしてほしい」「多めに払ってくれる人に安心する」というのは、立派な一つの価値観です。

     

    ただ、一度立ち止まって考えていただきたいことがあります。

    「相手が奢ってくれる」と、いつ、誰が約束したのでしょうか。

    無意識の前提が、評価を歪める

    もしかすると、自分の中で「デートなのだから男性が払うもの」「婚活で会っているのだから男性が出すもの」という前提を、無意識に置いてしまっているのかもしれません。そして、その前提と違う行動を相手がとった瞬間に、

    「気が利かない人だ」

    「大切にされていない」

    「ケチなのかもしれない」

    と、評価を一気に下げてしまう。これは、相手ではなく、自分自身が勝手に上げた期待値によって、相手を不利に評価しているだけ、とも言えます。

    一度の印象だけで、縁を終わらせていないか

    一度の会計だけで、その人がこれからどれだけ自分を大切にしてくれる人なのかは、正直まだ分かりません。むしろ、その一度の印象だけで可能性のある出会いを終わらせてしまうのは、少しもったいないと感じています。

    実例:緊張が「気が利かない」に見えてしまう

    実際に、テニシアでのカウンセリングでも、「割り勘だったので次のデートはお断りします」というお話をいただいた後、よくよく詳しくお伺いしてみると、実はお相手はその日、緊張から会計の流れをうまく作れなかっただけだった、というケースも少なくありません。その一度だけで縁を切ってしまうのは、正直もったいないと感じることがあります。

    プレ交際は「友達以上、恋人未満」。まだ奢られる関係ではない

    結婚相談所での婚活には、お見合いのあとに「プレ交際」「真剣交際」というステップがあります。多くの方が誤解されがちなのですが、プレ交際は、一般的な恋愛でいうところの“「友達以上、恋人未満」”に近い関係性だと私は考えています。

    もちろん、お互いに結婚を目的として出会っているという点で、普通の友人関係とは違います。しかし、まだ「この人と結婚する」と決めたわけでもなければ、恋人でもありません。お互いに「もう少し知りたい」「また会ってみたい」と思っている、まだとても浅い段階です。

    友人に「奢って」とは言えないはず

    ここで少し想像してみてください。仲の良い友人と食事に行ったとき、相手から当然のように「今日は私の分も払ってね」と言われたら、多くの人が「なぜ?」と驚くのではないでしょうか。誕生日のお祝いなど特別な理由があれば別ですが、理由もなく「あなたが払うべき」という態度をとられたら、あまり気持ちの良いものではありません。

    名前が変わっただけで、期待していないか

    それが「プレ交際」という名前に変わった途端、「奢ってもらえて当然」と考えてしまうのは、一度見直してみる価値があると思います。プレ交際は、まだお互いを知っていく途中の段階です。この段階で大切なのは、「自分に何をしてくれる人なのか」だけを見ることではなく、「この人と一緒にいると、どんな関係を築けそうか」を見ることではないでしょうか。

    会計は「関係の土台」をつくる場でもある

    言い換えれば、プレ交際の段階での会計は、「これから育てていく関係の土台」を作る場面でもあります。ここで「もらうこと」だけを考える癖がついてしまうと、真剣交際、そして結婚生活に入ったときにも、無意識に「してもらって当然」という姿勢が出てしまうことがあります。逆に、プレ交際の段階から「お互いに与え合う」という感覚を持てている二人は、真剣交際に進んだときも、自然と支え合える関係を築きやすいように感じます。

    「割り勘するつもりでいる女性」が、今モテる理由

    私は、女性に対して「絶対に割り勘にしてください」とお伝えしたいわけではありません。男性が「今日は出しますね」と言ってくれたのであれば、素直に「ありがとうございます、ご馳走さまです」と受け取ることも、立派なコミュニケーションの一つです。無理に押し問答をする必要はありません。

    「払うつもりでいる」姿勢が好印象に

    ただ、“「自分の分は自分で払うつもりでいる」”という姿勢は、男性から見て非常に好印象に映ります。

    男性の4人に3人が感じた「不快な経験」

    先ほどのオーネットの調査では、支払いに関して不愉快な経験をした男性の回答として最も多かったのが「全額を当然のように支払わされた・支払いを求められた」(44.2%)、次いで「支払う素振りや意思表示がまったくなかった」(30.8%)で、この二つを合わせると実に75.0%、不愉快な経験をした男性の4人に3人がここに該当していました。つまり、女性側は「支払いは男性がするもの」と考えていても、男性側の実感とはズレが生まれやすい、ということです。

    大切なのは、金額より「気持ち」

    ここで重要なのは、女性が実際にお金を払ったかどうかだけではありません。

    「自分も払うつもりだった」

    「あなたに全部負担してもらうつもりではなかった」

    という気持ちが伝わることです。会計のときに「私も出します」と財布を出す。相手が「今日は大丈夫ですよ」と言ってくれたら、「ありがとうございます、じゃあ次は私がコーヒーをご馳走しますね」と伝える。それだけで、受け取る側の印象は大きく変わります。

    「この人は、自分だけが得をしようとしているわけではない」

    「一緒に生活することになっても、協力し合えるかもしれない」

    そう感じてもらえることが、結果として「また会いたい」につながっていくのだと思います。

    会計での一言が、印象を変える

    たとえば、会計の場面でこんなやり取りができたらどうでしょうか。

    女性:「今日、私の分もお願いしてもいいですか?」

    男性:「いえ、今日は僕が出しますよ」

    女性:「ありがとうございます、嬉しいです。じゃあ、また今度、私が何かご馳走させてくださいね」

     

    この一言があるかないかで、印象は大きく変わります。「出してもらって当然」という無言の態度と、「気持ちを受け取って、次は自分から返そうとする」態度。同じように男性が支払っていても、男性の心に残るものはまったく違うはずです。

    遠方から来てくれる相手には、「割り勘」だけが公平とは限らない

    「割り勘=公平」と捉えられることがありますが、婚活の場では必ずしもそうとは限りません。

    交通費・移動時間も見えないコスト

    たとえば、お相手が遠方からわざわざ会いに来てくれている場合。相手は食事代以外にも、交通費や移動時間というコストをすでに負担しています。そういう状況で、食事代だけを厳密に折半することにこだわる必要があるでしょうか。

    「遠いところから来てくださったので、今日の食事代は私が出しますね」

    そう言える女性がいても良いと思いますし、逆に「今日は遠くまで来てもらったので、食事は僕が出します」という男性がいても良いでしょう。

    役割分担より「気づけるかどうか」

    ここで大切なのは、男女どちらが払うかという役割分担ではなく、相手が自分のために何を負担してくれたかに気づけるかどうかです。相手が使ってくれた時間、かけてくれた交通費、探してくれたお店、合わせてくれた予定。そうしたことに目を向けず、「男性だから払うべき」「女性だから払わなくていい」という一つのルールだけで判断してしまうのは、少しもったいないように感じます。

    福岡の婚活でも多い「県外からのご縁」

    福岡でお相手探しをしていると、県外や隣県からお見合いに来てくださる方も少なくありません。片道1時間、2時間という移動時間をかけて会いに来てくれる。そういうお相手に対して、「今日はきっちり半分にしましょう」とだけ考えるのではなく、「時間を使ってきてくれたこと」そのものに感謝の気持ちを向けられるかどうかが、その後の関係の育ち方にも影響してくるように感じます。

    では、男性は「奢らない方がいい」のか

    ここまで読むと、「では男性は割り勘にした方がいいのですか」と思われるかもしれません。私はそうは思いません。むしろ、冒頭でお伝えした通り、“奢る男性はモテます。”これは婚活の現場で日々感じることです。

    好感度が下がる「完全割り勘」提案

    2026年に行われたオミカレの調査では、初対面の男性から「完全な割り勘」を提案された場合、「好感度が下がる」と答えた女性が79.4%にのぼりました。また、男性が「全額支払うのが理想」と考える割合は42.0%であるのに対し、実際に「全額支払っている」割合は66.7%と、理想よりも実際の行動のほうが上回っているという結果も出ています。つまり、男性自身は必ずしも「全額払うのが当然」と思っているわけではなくても、実際には多くの男性が奢っている、というのが今の実態のようです。

    男性の想像より、女性の期待は高くない

    IBJ結婚みらい研究所が実施した調査でも、デート代を全額支払いたいと考える男性は5割弱に対し、全額支払ってほしいと期待する女性は3割程度にとどまるという結果があり、男性が想像しているよりも、女性側の期待は実はそこまで高くないケースも少なくないことがうかがえます。同調査では、男性は「感謝の気持ちを示したい」という思いから全額を支払いたいと考える一方、女性は「大切に思われていると感じたい」という気持ちから全額払いを期待する傾向がある、とも紹介されています。

    奢りたい気持ちで払えるなら、それでいい

    つまり、「男性が奢る」という価値観そのものがなくなったわけではありません。男性が「自分が払いたい」と思うのであれば、それは素敵なことです。「男性が奢るべきだから仕方なく払う」のではなく、「この時間が楽しかったから」「また会いたいと思ったから」という気持ちで払えるのなら、なおさら良いのではないでしょうか。

    「奢るのが当然」という価値観も否定しない

    昔ながらの考え方として、「女性はデートのために洋服やメイクにお金をかけているのだから、男性が奢るのは当然だ」という価値観をお持ちの男性もいらっしゃると思います。それも一つの価値観として、決して否定されるものではありません。むしろ今は「完全割り勘」を提案するカップルも増えているからこそ、自然に「今日はご馳走します」と言える男性は、他の男性との差別化にもなりやすいのです。

    無理をしてまで奢る必要はない

    もちろん、「奢らなければ選ばれない」というプレッシャーを感じる必要はありません。無理をして高額なお店を選び、生活を圧迫してまで奢り続けることは、決して長続きしません。大切なのは、自分の状況に見合った形で、気持ちよく相手のために使えるかどうかです。

    「奢る男性」がモテるのではなく、「奢ってあげたいと思われる男性」がモテる

    ここで少し視点を変えてみたいと思います。

    女性からすると「奢ってくれる男性」は魅力的に映ることがあります。しかし、本当に惹かれているのは、単純に「お金を払ってくれたこと」だけなのでしょうか。私は、「自分のために何かをしてくれた」という気持ちそのものが嬉しいのではないかと思います。

    思いやりがにじむ言葉

    「今日は楽しかったので、ご馳走させてください」

    「遠くから来てくれたから、今日は僕が出します」

    こうした言葉には、相手を思いやる気持ちがにじみます。

    「俺が払ったんだから」が印象を壊す

    反対に、高額な食事をご馳走しても、「俺が全部払ったんだから」「こんなに使ったんだから」と後から恩着せがましく言われたら、女性も素直に喜べません。奢るという行為そのものではなく、そのときの態度や気持ちのほうが、実は相手の印象を大きく左右しているのです。

    行動より「態度」が印象を左右する

    同じ「奢る」という行動でも、受け取る側の心に残るものはまったく違います。「払ってあげた」という上から目線の態度で語られると、女性は感謝よりも居心地の悪さを覚えてしまいます。一方で、「一緒に楽しい時間を過ごせたから」という気持ちで自然に払ってくれる男性には、女性の側からも自然と感謝の気持ちが芽生えますこの違いを意識できるかどうかが、次のデートにつながるかどうかの分かれ目になることも少なくありません。

    「奢ってほしい」なら、「奢りたい」と思われる人であろう

    ここが、今回一番お伝えしたいことです。

    もらうことだけを期待していないか

    女性が「奢ってほしい」と思うこと自体は、悪いことではありません。ただし、「奢ってほしい」と思うのであれば、「この人になら何かしてあげたい」と相手に思ってもらう努力も必要です。相手からもらうことばかりを期待して、自分は何もしない。相手が時間もお金も使うのは当然だと思っているのに、自分は相手のために何かをするつもりはない。これでは、長く続く関係を築くのは難しいでしょう。

    これは男性にも当てはまる

    これはもちろん男性側にも同じことが言えます。「女性には家事をしてほしい」「自分を支えてほしい」と思うのであれば、自分は相手のために何をするのか。そこを考える必要があります。

    結婚生活は「してもらう」だけでは続かない

    結婚生活は、「相手にしてもらうこと」だけを求める関係では続きません。「この人に喜んでもらいたい」「この人が大変なときには助けたい」と、お互いが思える関係こそが土台になります。だからこそ婚活のデートでも、「自分は相手に何をしてもらえるのか」だけでなく、「自分はこの人に何をしてあげられるだろう」という視点を、少しだけ持ってみてほしいのです。

    「美味しい!」と笑顔で喜べる人に、また何かしてあげたくなる

    想像してみてください。男性が「このお店、美味しいらしいですよ」と予約をしてくれて、女性が料理を食べて「美味しい!」「連れてきてくれて嬉しい!」と笑顔を見せてくれたとします。男性はきっと「連れてきてよかった」と感じ、「次は別のお店にも連れて行きたい」と思うのではないでしょうか。

    プレゼントでも同じ心理が働く

    これは女性が男性を連れて行った場合も同じです。人は、自分のしたことによって相手が喜んでくれたときに、また何かをしてあげたいと感じるものです。これは恋愛に限った話ではありません。プレゼントを渡したときも同じです。

    「ありがとう」と「うん」の差

    「ありがとう!」と嬉しそうに受け取ってくれる人と、「うん」と当たり前のように受け取る人

    「楽しいね!」と笑顔で言ってくれる人と、楽しいのか不機嫌なのか分からない無表情の人

    どちらに、「また何かしてあげたい」と思うでしょうか?これは性別を問わない、人としてのごく自然な心理です。

    喜べる男性も、同じように魅力的

    女性が男性を喜ばせなければならない、という話ではなく、男性も同じです。女性が考えてくれたデートプランに対して、無言でついていくだけの男性より、「ここ、すごくいいね」「考えてくれてありがとう」と言葉にできる男性の方が、次も何かしてあげたいと思ってもらいやすいでしょう。

    実例:会計を出してもらえる人の共通点

    テニシアのカウンセリングでも、「なぜかいつも会計を出してもらえる方」と「なぜかいつも割り勘になってしまう方」がいらっしゃいます。よくよくお話を伺うと、その違いは容姿や年収ではなく、デート中の何気ない一言や表情にあることが多いのです。「今日はありがとうございました、楽しかったです」という一言があるかないか。それだけで、相手の中に残る印象は大きく変わります。

    「払う意思を見せること」と「絶対に払わないこと」は違う

    女性側に一つお伝えしたいことがあります。男性が「今日は僕が払います」と言ってくれたとき、何度も「絶対に払います!」と押し問答をする必要はありません。相手が気持ちよく出したいと思っているのであれば、その気持ちを受け取ることも大切です。

    問題は「素振りすらない」こと

    問題なのは、「財布を出す素振りすらない」「ありがとうも言わない」「払ってもらって当然」という態度になってしまうことです。この違いは、実はとても大きなものです。

    「奢られて当然」だけが主流ではない

    先ほどご紹介した通り、初デート時の支払いに対する意識は「男性が支払う」「割り勘」「時と場合による」に三分されており、「奢られて当然」という価値観だけが主流というわけではありません。「払うつもりではいるけれど、相手が出してくれるなら嬉しい」という感覚を持つ人は、決して少なくないのです。

    意識したい、シンプルな行動

    会計の場面で意識していただきたいのは、次のようなシンプルな行動です。

    • 会計になったら、まず自然に財布やスマートフォンの決済画面を出す。
    • 相手が「今日は大丈夫です」と言ってくれたら、素直に「ありがとうございます」と伝える。
    • その場でお礼を言うだけでなく、後日のメッセージでも「ご馳走さまでした」と一言添える。
    • 次に会うときには、「今日は私が」と自分から言ってみる。

     

    こうした小さな積み重ねが、「この人はきちんと向き合ってくれる人だ」という信頼につながっていきます。

    男性も、割り勘にすることで誠実さを失わないでほしい

    ここまで女性側のお話を多くしてきましたが、男性側にも考えていただきたいことがあります。

    「男女平等だから割り勘」という考え方は、もちろん一つの価値観です。しかし、だからといって、1円単位まできっちり請求すること、自分が選んだ高額なお店なのに当然のように半額を求めること、会計の場で細かく計算して雰囲気を壊すことまでが正解とは限りません。公平であることと、相手への配慮があることは、必ずしも同じではないからです。

    多めに払う、自然に割り勘にする、どちらも素敵

    たとえば、自分から高級なお店を選んだのであれば、「今日は僕が多めに出します」という選択肢もあるでしょう。逆に、二人で気軽なカフェに入り、「ここは割り勘にしましょうか」と自然に話し合えるのであれば、それも素敵な形です。大切なのは、自分の価値観を一方的に相手に押し付けないことです。

    同じ割り勘でも、伝え方で印象は変わる

    割り勘を選ぶこと自体は、決して悪いことではありません。ただ、その伝え方や態度によって、相手が受け取る印象は大きく変わります。「今日は割り勘でいいですか」と事前に一言添えられる男性と、会計の場で無言のまま伝票を差し出す男性とでは、同じ「割り勘」でも、相手に残る印象はまったく違うはずです。

    婚活は、お金の価値観そのものを見るチャンスでもある

    デート代の話になると、「奢るか、割り勘か」という支払い方法そのものにばかり注目が集まります。しかし婚活という視点で本当に見た方がいいのは、その人がお金とどう向き合っているか、という部分かもしれません。

    結婚生活で問題になりやすいパターン

    • 自分のためには惜しみなくお金を使うのに、相手には1円も使いたくない人。
    • 収入に余裕がないのに、見栄を張って無理をして奢り続ける人。
    • 相手の事情を考えず、常に同じ金額だけを求める人。
    • 自分が多く負担していることを、後から何度も持ち出してくる人。
    • ご馳走してもらっても、感謝の言葉がない人。

    こうしたことのほうが、実は結婚生活では大きな問題になりやすいものです。

    結婚生活は「常に50対50」ではいかない

    結婚すれば、住宅費や生活費、子どもができれば教育費、病気や転職による収入の変化など、さまざまな出来事が起こります。そのとき「絶対に50対50」だけでは対応できない場面も出てきます。どちらかが多く働けない時期もあれば、どちらかが相手を支える時期もある。だからこそ、デート代の支払い方は、「この人は自分にいくら払ってくれるか」を判断するためだけの場ではなく、“「この人は、お互いの状況に応じて協力し合える人だろうか」”を見る小さな機会にもなるのではないでしょうか。

    見るべきは「お金への誠実さ」

    私たちがカウンセリングの中でお伝えしているのは、「お相手のお財布の紐の固さ」を見るのではなく、「お相手のお金に対する誠実さ」を見てほしい、ということです。誠実さは、金額の大小には表れません。約束した支払いをきちんと果たすか、相手の状況を思いやれるか、感謝を言葉にできるか。そうした小さな積み重ねの中に表れるものだと感じています。

    奢ってもらうことを求めるなら、まずは「与えたくなる人」を目指す

    「奢ってほしい」「大切にされたい」と思うことは、誰にでもある自然な気持ちです。しかし少し考えてみてください。あなた自身は、相手に「もっと大切にしてあげたい」「もっと喜ばせてあげたい」と思ってもらえるような関わり方ができているでしょうか

    「与えたくなる人」の共通点

    これは、容姿や年齢、収入の話ではありません。一緒に食事をして「美味しいですね」と喜べること。連れて行ってもらった場所で「楽しいですね」と言えること。何かをしてもらったら「ありがとう」と伝えられること。相手が使ってくれた時間や交通費に気づけること。そして自分も、「次は私が何かしたい」と思えること。

    魅力とは、喜びを循環させられること

    こういう人は、男女を問わず魅力的です。なぜなら、一緒にいることで、自分のしたことが誰かの喜びにつながっていくからです。

    SNSでよく見かける意見に、あえて答えてみる

    最後に、SNSでよく見かける代表的な意見に、婚活カウンセラーとしての視点から少しだけ答えてみたいと思います。強い言葉で反論するつもりはありません。あくまで、婚活という文脈で考えたときに、どう受け止めればよいかという一つの見方としてお読みください。

    「男は奢って当然、それが甲斐性」

    甲斐性という言葉には、経済力だけでなく、相手を思いやる力という意味も含まれているように思います。奢ることそのものよりも、相手のために気持ちよくお金や時間を使えるかどうかが、本来の「甲斐性」なのではないでしょうか。奢らせることを当然の権利のように主張してしまうと、その本質から少し離れてしまうように感じます。

    「今どき男女平等、割り勘が当たり前」

    平等という考え方自体はとても大切です。ただ、平等は「常に同じ金額を払うこと」だけを意味するわけではありません。移動時間や交通費、当日までの準備や気遣いなど、目に見えない負担も含めて捉えたときに、本当の意味での「平等」がどこにあるのかを、二人で話し合えることの方が、実はずっと大切なのではないかと思います。

    「奢られて当然な人は自立していない」

    自立とは、経済的に自分ですべてを支払えることだけを指すのではなく、「相手に依存しすぎない心の持ちよう」を指すのだと思います。奢ってもらうこと自体は問題ではなく、それを「当然の権利」として受け止めてしまう姿勢の方に、見直す余地があるのかもしれません。

    「割り勘を提案する男は器が小さい」

    割り勘の提案そのものよりも、その伝え方に印象を左右される部分が大きいように感じます。「今日は割り勘でお願いできますか」と、事前に丁寧に伝えられる男性であれば、器が小さいという評価にはつながりにくいでしょう。逆に、何も言わずに会計の場で急に伝票を差し出すような伝え方であれば、たとえ内容が同じ割り勘でも、相手には冷たい印象として残ってしまうかもしれません。

    本当に見るべきは、表面より奥にあるもの

    こうして一つひとつ見ていくと、SNSで交わされている議論の多くは、「奢るか割り勘か」という表面的な部分だけを切り取って、極端な結論に飛びついてしまっているように感じます。本当に見るべきなのは、その奥にある「相手への向き合い方」なのだと、私は思っています。

    会計の場面で、意識しておきたいこと

    最後に、これから婚活を進めていく中で、会計の場面で意識していただきたいことを、男女それぞれに向けて簡単に整理しておきます。

    女性の方へ:意識したい5つのこと

    • 会計のときは、自然に財布やスマートフォンを出す素振りを見せる
    • 相手が出してくれたら、まずは「ありがとうございます」と素直に受け取る
    • その場だけでなく、後日のメッセージでも一言お礼を伝える
    • 次に会うときには、「今日は私が」と自分から提案してみる
    • 相手が遠方から来てくれた場合は、その負担にも目を向けてみる

    男性の方へ:意識したい5つのこと

    • 自分の状況に見合った形で、無理のない範囲で支払う
    • 割り勘にする場合は、会計の場ではなく、事前に自然な形で伝えておく
    • 払ったことを後から何度も口に出さない
    • 相手が「私も」と言ってくれたときは、その気持ちを一度受け取る
    • 支払い方そのものよりも、相手への配慮を大切にする

    小さな積み重ねが信頼をつくる

    これらは、決して難しいことではありません。ただ、こうした小さな積み重ねが、「この人となら、これからも良い関係を築いていけそうだ」という信頼につながっていくのだと思います。

    テニシアが大切にしたいのは、「数字」より「向き合い方」

    私たちテニシアは、成婚率や会員数といった「数字」の実績だけを前面に出すのではなく、お一人おひとりのお相手との向き合い方、関係の築き方に寄り添う「サポートの質」を大切にしてきました。デート代の議論も、まさにその象徴のような話だと思っています。

    本当に大切なのは金額ではない

    「いくら払ったか」「いくら払ってもらえたか」は、確かに分かりやすい指標です。しかし、結婚生活を長く続けていく上で本当に大切なのは、金額そのものではなく、“「この人となら、お互いに何かをしてあげたいと思い合える関係を築けるかどうか」”です。

    二人なりの心地よい形を見つける

    奢る男性も素敵です。自分の分は払うつもりでいる女性も素敵です。そして何より大切なのは、相手からもらうことだけを考えるのではなく、自分も相手に何かを返したいと思える人であること。そんな二人であれば、たとえ支払い方が多少違っていても、話し合いながら、自分たちなりの心地よい形をきっと見つけていけるはずです。

    「奢ってくれなかった」で判断を終わらせる前に、一度、自分自身の向き合い方を振り返ってみる。「割り勘を求められたから脈なしだ」と結論を急ぐ前に、その人の他の部分にも目を向けてみる。そんな少しの余白が、婚活をより良いご縁につなげてくれるのではないかと、私たちは考えています。

    迷ったときは、私たちにお話しください

    もし今、デート代のことで迷いを感じていたり、「自分の向き合い方はこれで良いのだろうか」と不安に感じていたりする方がいらっしゃれば、ぜひ一度、私たちカウンセラーにお話しください。数字だけでは見えてこない、お一人おひとりの婚活のかたちを、一緒に見つけていきたいと思っています。

    監修:福岡結婚相談所 テニシア

    松原 香保里

    テニシアで数多くの幸せなカップルを生み出した代表カウンセラー

    IBJ・TMSという二大結婚相談所連盟に加盟し、成婚率や会員数といった「数字」の実績だけでなく、お一人おひとりに寄り添う「サポートの質」を大切にしながら、20〜30代を中心に婚活のご相談を承っています。

    デート代は、婚活のほんの一場面にすぎません。ですが、その短い時間の中にこそ、相手への向き合い方があらわれます。「奢ってもらえるかどうか」ではなく、「この人とどんな関係を築いていきたいか」という視点で、お相手との時間を大切にしていただけたら嬉しいです。迷ったときは、いつでもテニシアにご相談ください。

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